『親愛なるX』原作との違いを考察|ドラマ最終回の結末とキム・ユジョン主演・ディズニープラス
『親愛なるX』ドラマと原作の結末はどう違う?
今回は『親愛なるX』のドラマ版と原作の違いについて、最終回の結末を中心に振り返ってみようと思います。

キム・ユジョンがソシオパス役をやるって発表されたときから「これは絶対見なきゃいけないやつだ」と思ってたんですが、最終話まで観終わったあとしばらくボーッとしてしまいました。
監督が『トッケビ』のイ・ウンボク監督だし、キム・ヨンデとの組み合わせも独特の緊張感があって引き込まれたんですが、一番衝撃的だったのは原作ウェブトゥーンとの「結末の差」なんですよね。
原作を事前に読んでいた人も、ドラマから入った人も、最後のペク・アジンの表情には色々と考えてしまうものがあったんじゃないでしょうか。今回はドラマの最終回を観て感じたことや、原作との決定的な違いについてちょっと整理して書いてみようと思います。

『親愛なるX』は全12話|ドラマのあらすじと作品の魅力
まず簡単に作品の概要をおさらいしておくと、韓国ではTVINGオリジナルとして制作され、日本ではディズニープラス(Disney+)で配信されています。
全12話でテンポよく進むので、週末に一気に観てしまった人も多いはず。
幼少期の壮絶な環境から這い上がり、トップ女優の座に君臨するために周囲の人間を徹底的に利用していくペク・アジン。その彼女を盲目的に愛し、地獄のような道に一緒になだれ込んでいく男たち。爽やかなロマンスとは正反対にある、かなりドロッとしたサスペンスなんですが、キム・ユジョンの透明感があるからこそ「悪魔的な冷酷さ」が恐ろしく際立っていました。
『親愛なるX』ドラマと原作ウェブトゥーンの結末の違い【ネタバレあり】
この作品を語る上で避けて通れないのが、ドラマ版と原作(LINEマンガ等で読めるWebtoon)でキャラクターたちの辿った運命が大きく異なっている点です。
分かりやすいように、主要人物のラストをまとめてみました。
原作のペク・アジンは、自分がついてきた嘘や悪行がすべて暴露された末に精神的に追い詰められ、自ら命を絶とうとする(精神的な自滅)という展開でした。いわゆる「因果応報」の色の濃いラストだったんです。原作では、周りの男たちは傷を負いながらも生き残ります。
でも、ドラマ版は真逆でした。
周囲の男たち(ジュンソやジェオ)が彼女のために命を落としていく中、アジン自身はラストの崖の上から這い上がり、最後まで泥臭く生き残ります。そしてそのまま消息を絶ち、「失踪状態」となる。
この改変はかなり思い切ったなと感じました。

『親愛なるX』ドラマと原作ウェブトゥインの結末の違い(ネタバレあり)
この作品の一番のポイントは、原作とドラマで登場人物たちの「辿り着いた場所」が全く違うところです。
原作を読んだことがある人なら分かると思うんですが、漫画の方はかなり「自業自得」「因果応報」の色が強かったんですよね。でもドラマ版は、もっと生々しくて暗い余韻を残す形になりました。
主要キャストの結末の違いを一覧にすると、こんな感じです。
| 人物名 | ドラマ版の結末 | 原作ウェブトゥーンの結末 |
| ペク・アジン | 生き残り・失踪状態(生きて破滅を迎える) | 悪行暴露後に精神崩壊・自殺未遂 |
| ユン・ジュンソ | 死亡 | 生存 |
| キム・ジェオ | 犠牲になり死亡 | 生存 |
| 全体的なトーン | 「生き残ること」そのものが罰 | 破滅そのものに焦点を当てる |
原作のアジンは、積み上げてきた嘘と悪行がすべて暴かれた結果、精神的に追い詰められて崩壊し、自ら命を絶とうとする展開でした。そして周りの男たちは傷つきながらも生き残る。
ドラマのラスト、崖から一人で這い上がってきたペク・アジンの顔を見たとき、「あ、この人は死ぬことすら自分自身に許さないんだな」と感じたんですよね。
ドラマ版『親愛なるX』最終回のラストを考察
普通、サスペンスや復讐劇で悪女が辿る末路って「死」か「逮捕(没落)」じゃないですか。でもドラマ版のアジンは、罪悪感に苛まれて涙を流すわけでもなく、誰かに救済を求めるわけでもない。最後まで他人を利用し、見下し、それでも自分の足で生き残ることを選ぶ。
最後にジュンソを見つめたときのあの笑みは、悲しみというよりは「ようやくこの呪縛から逃れられた」という解放感に近いものに見えました。
彼女は被害者であり加害者でもあるんですが、そのどちらの枠組みにも収まらない。他人に依存しない代わりに、誰も愛さないし反省もしない。
この最後の失踪状態を「シーズン2への匂わせ」と解釈する声もあるみたいですが、個人的にはそうではなくて「彼女はまた別の場所で、ペク・アジンとして自分の世界を構築して生きていく」という、彼女自身で完結したラストだったんじゃないかなと思います。死んで救われることも、捕まって償うことも拒否した、一番重い「生存という名の破滅」です。
『親愛なるX』は日本でどこで見られる?|ディズニープラス配信
『親愛なるX』を日本から視聴する場合、冒頭でも触れた通りディズニープラスの独占配信となっています。
・配信サービス:Disney+(ディズニープラス)
・見放題配信(追加課金なし)
韓国ドラマのラインナップが最近ディズニープラスでかなり強化されていますが、TVINGオリジナルのダークサスペンス作品がそのまま見られるのはありがたいところです。字幕のニュアンスもアジンの冷たい言い回しがうまく表現されていて読みやすかったですね。
原作の疾走感のある破滅劇も漫画としては最高に面白かったんですが、ドラマ版の「生き残った者が一番深い地獄にいる」ような余韻の残し方は、イ・ウンボク監督らしい映像美も相まって深く心に残りました。
キム・ユジョンの子役時代からのキャリアを知っている人ほど、今回のペク・アジン役で見せる冷ややかな視線にはゾクッとするはずです。まだ観ていない方は、原作との違いも含めてぜひチェックしてみてください。
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